道具の選び方

なわとびスピード種目/ロープの選び方と必要な道具

なわとび競技のスピード種目は、フリースタイルとは全く違う練習が必要です。イメージとしてはスピードスケートとフィギュアスケートぐらい違いがあります。

そのため必要になる道具も異なり、スピード種目には専用の縄跳びや道具が必要です。ここではなわとび競技のスピード種目に必要な縄跳びの選び方と、長さ調整や準備に必要な道具を紹介しています。

ワイヤーロープの選び方

スピード種目で70回を越えたら、ワイヤーロープを使いましょう。30秒スピードで70回まではフリースタイルロープを短くして使ってもOKですが、さらに早いレベルに到達するにはワイヤーロープが必須です。

ここではワイヤーロープの選び方について解説します。

 

跳びやすさは太さと硬さで決まる

ワイヤーロープを選びの基準は太さ・硬さの2つです。市販品のワイヤーロープでも硬さ・太さがバラバラなので注意が必要です。

はじめてワイヤーロープを使うときは、少し太め(2mm)のロープがおすすめです。いきなり細いものを使うとコントロールを失って引っかかりやすくなるからです。

30秒で85回を超える記録が出せるようになったら、徐々に細くしていくとよいでしょう。

ただし、ワイヤーロープの硬さには注意しましょう。とくに細くなると柔らかいロープが増えるので、失敗しやすくなります。市販のワイヤーを使って跳ぶことも出来ますが、いきなり細くて柔らかいものになると、かえって記録が落ちてしまいます。

ワイヤーロープの太さ

  • 細いほど軽く、はやく回せるが失敗しやすい。
  • 太いほど重く、腕が疲れやすいが失敗しにくい

ワイヤーロープの硬さ

  • 柔らかいほど力の伝達にムラができて、失敗しやすい
  • 硬いほど力が無駄なく伝わりが、クセが付きやすい

ワイヤーロープのコーティングについて

ワイヤーの素材にはコーティングの有無と編み込み方の違いがあります。

コーティングがあるワイヤーロープは表面にビニールの保護膜があることで、肌触りがよくあたった時に僅かですが痛みが軽減されます。ただ床に当たる部分は少しずつ摩耗していき、コーティングが剥がれていくことがあります。

ときおり「コーティングされているから屋外使用可能」という商品がありますが、これは間違いです。絶対に屋外で使用してはいけません。

コーティングはザラザラしたコンクリートなどで使用すると、あっという間に剥がれてしまいます。さらに剥がれた状態で使用を続けたらロープ自体が痛み、鋭利な鋼鉄がむき出しになってしまいます。

もし屋外で練習する場合はコーティングの有無に限らず、トレーニングマットなどを引いて使用しましょう。

スピード種目トレーニング道具

スピードの記録を上げるにはトレーニングが必要です。トレーニングでは単に跳ぶ練習だけでなく、音を使ってリズムを取ったり、フォームを創ったりなど多岐にわたります。

ここではトップ選手が使用するトレーニング用の道具を紹介します。

トレーニングボール

トレーニングボールとは、半分に切った縄跳びの先端におもりを付けてまわす練習をするトレーニング道具のことです。

トレーニングボールはフォームの確認と脱力の練習で頻繁に使います。フォームが崩れると回転しているボールが身体にぶつかるので、一人で練習していてもわかりやすくなります。

またジャンプをしないでも練習ができることから、自宅でもできるのトレーニングとして取り入れている選手もいます。

このようなワイヤーロープの長さを調整する「ネジストッパー」とスニーカーに入れる「消臭ボール」を使えば、あまったロープで簡単に作ることが出来ます。

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ビーズロープ

フォームを整えたり、脱力の練習に活用されるのがビーズロープです。とくに3分スピードの練習では活躍するトレーニング道具になります。

 

 

ビーズロープはずっしりを重みを感じながらまわすため、正しく力の入れ方をしないとすぐに疲れてしまいます。また縄を回す感覚がワイヤーロープに近いことから、フォームを調整して整えるのに用いられます。

スピード種目のトレーニングで使用するビーズロープは、実際に使うワイヤーロープとグリップや縄の長さができるだけ同じにしましょう。

メトロノーム

スピードのリズムを取る練習で、30秒で70回や80回といった回数の目安としてペースを掴む練習の時、メトロノームが活躍します。

最近ではスマホの無料アプリでもメトロノームが入れられます。どのようなものでも大丈夫なので、アプリを1つダウンロードしておくと練習の時に便利ですね。

スマホとは別で音が聞きたい!という場合は、電子メトロノームがおすすめです。市販されているもので、1000円~2000円程度で購入ができます。

計測用カウンター

スピード種目は回数を競う競技です。目測で計測するのもある程度までで限界がくるので、ぜひ1つは計測用カウンターを持っておきましょう。

100円均一でも販売されていますが、すぐに壊れてしまうためあまりオススメできませんん。

一度買えば長く使えるので、できるだけ良いものを買うが良いでしょう。

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曲のBPM一覧

メトロノーム以外にも音楽を使ってペースを掴む練習をします。曲のBPMからペースを割り出して使う方法なので、事前に曲のBPMを調べておく必要があるのが難点です。

ここではいくつか有名な曲のBPMを紹介しますので、ぜひ練習の参考にしてください。

  • おどるポンポコリン: 68回/30秒
  • 紅蓮華: 68回/30秒
  • Make You Happy(NiziU): 80回/30秒
  • ドラえもん(星野源): 80回/30秒
  • スターダム(Mrs.GREEN APPLE): 90回/30秒
  • リンダリンダリンダ/ 100回/30秒

公式音源

スピード種目で使う公式音源は、大会主催のJJRU(日本ジャンプロープ連合)の公式ページ、もしくは運営団体のJRSFからダウンロードができます。

ルール・計測用コール – 日本ロープスキッピング連盟(JRSF)

縄跳びの長さ調整用の道具

ワイヤーロープの調整には専用の道具が必要です。自宅にある道具で無理やり切断しようとすると、思わぬ怪我の原因になるので注意しましょう。

ワイヤーロープの素材によっては切断したあとの処理も必要になります。

ワイヤーカッター

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ワイヤーロープを切断する専用のカッターです。ホームセンターなどでも市販されており、1000円前後で購入することが出来ます。

ワイヤーカッターは切断できる太さが決まっています。スピード種目で使うワイヤーロープは2mm程度が最大なので、それ以上の太さを切ることはありません。

ワイヤーストッパー(スリーブ)

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コーティングの無いワイヤーロープの場合、切断した端をワイヤーストッパーで処理する必要があります。この処理をしないとワイヤーロープがほつれ、ケガをする恐れがあります。

スリーブというストッパーを入れてハンマーなどで潰し、切断した端が外に出ないように処理しましょう。

熱収縮チューブ(1.5mm)

コーティングなしのワイヤーを使う場合、ネジのストッパーを使うために熱収縮チューブを取り付けるのがおすすめです。

このチューブがあるだけで縄がズレたり外れるのを防いでくれます。またワイヤーの回転部分の摩耗やササクレを防いでくれる効果もあります。

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交換用ワイヤーロープ

交換用のワイヤーロープだけで販売しているのは日本なわとびアカデミーだけです。品質が同じでスピード種目に適しているので、自分でワイヤーロープを探す必要がないので良いですね。

もしくは、ホームセンターなどで市販されている「ワイヤーロープ」を縄跳びとして使用することも可能です。ただしその場合は、太さ・硬さ・コーティングの基準に注意しましょう。